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骨格性Ⅲ級の総義歯(FD)
骨格性Ⅲ級の患者さんは下顎の歯列アーチが大きく、反対咬合のことが多いと思われます。そこで無歯顎となり総義歯作製となった時にデザインをどうするのか案件です。せっかく咬合再構成ができるので、正常咬合・正常被蓋に改変したいところではありますが、被蓋を上顎歯列を基準に合わせてしまいますと、臼歯部では舌房が狭く感じられてしまいますし、前歯部を無理やり被蓋改変することで上顎義歯が転覆しやすくなってしまい、義歯の安定には足枷となってしまいます。 そこで、極端なⅢ級症例に限りますが、舌房などの快適性や転覆などの安定性の問題を起こさないため、当院では臼歯は反対咬合、前歯は切端に・・・
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ぎっくり腰 ?!
夏季休暇中は、このご時世ですから出掛ける予定はなかったのですが、家のことで気になっていた仕事(草刈りや断捨離など)は山ほどありました。しかしその計画全てキャンセルとなる事件が、休みに入る一日前の診療中に起こってしまいました。…ぎっくり腰です😭 何か重いものを持ったわけではなく、長時間の無理な姿勢がきっかけで、急にうつむけなくなってしまったのです❕(左下7番の硬く長いメタルコア除去のときです😖) 休暇の3日間は、じっと動かずに休んでいるだけでした。もう若くはないのだから少しは休めというお告げだったのでしょうか? 一週間で何とか回復しましたが、今でも念のため仕・・・
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2022年 夏季休暇のお知らせ
8月11日(木)~8月16日(火)まで休診とさせていただきます。17日(水)から通常診療となりますのでよろしくお願いします。 ただし8月14日(日)は高岡地区休日当番医の担当日となっておりますので、9:00~17:00まで診療しています。
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根性イナゴ
昨年のブログで、8月の終わりにイナゴが大量発生するのがこの時期の風物詩だということを書かせていただきました。 そんな中、車のフロントガラスに貼り付き、自宅まで飛ばされず耐え忍ぶ強者もたまにいます。これを私は「根性イナゴ」と呼んでいます😅 今年は7月の終わりぐらいから大量ではありませんがすでに出現しています。今回は翌朝の通勤路の往復経路を耐えた「最強根性イナゴ」がいましたのでご報告です👍 ※信号待ちのときに撮影しています🎵
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22年目で総義歯の新製へ
総義歯を新しくしたいとある患者さんが来院されました。今の義歯も使えているのだが、だいぶん古くなったので(歳も85だし)新しくしておきたいとのことでした。見ると私が22年前に作った総義歯でした。当時は診療室の治療はもちろん、技工室作業の石膏模型作りや蝋堤作り、人工歯排列や歯肉形成、そして重合と仕上げ研磨に至るまで100%自分が行なっていましたので、その総義歯を22年ぶりに見ますと我が子のように(言い過ぎでしょうか!?)愛おしく思えました。真っ平らになってしまっている歯の咬耗が年月を感じさせます。 現在はさすがに重合をする時間までは取れませんで、100%自・・・
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歯周治療による歯肉のクリーピング4 20年目にして…
歯肉辺縁の発赤が目立つ歯肉炎の症例です。歯周病としては軽度の部類ですが、歯並びの関係でしょうか、右下犬歯の唇側歯肉は色調も他と異なっているので、おそらく歯肉はあるもののそこだけ骨の裏打ちがなく歯根が露出している裂開(dehiscence)の状態だと思われます(赤矢印)。案の定、スケーリング後その薄い歯肉は退縮してしまいました(緑矢印)。これ以上の退縮は避けたいため、歯磨きの際は、優しく歯肉を傷つけないような意識でとアドバイスさせていただきました。歯周病自体は軽度のため、年に一回のメインテナンスを継続していただいているのですが、約20年かけて当初の歯肉の位置に戻ってきた・・・
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地元の歯科検診 2022
4月から6月にかけて、みどり保育園・西の杜学園(小中一貫校)・北部中学校と歯科検診を行いました。担当歯科医としての毎年恒例の事業です。そして7月、今年最後の検診として知的障害者支援施設「こもれびの里」に伺いました。コロナ禍のため3年ぶりでした。ここでは素直に口を開けてくれる人もいれば、なかなか開けてくれない人、たまに手を出す人もいますので、体力勝負の3時間15分となりました! 検診対象者100余名を午前中に無事こなすことができたのは、効率よくアシスタントしてくれた3名の当院スタッフと万全の準備をしていただいた職員の皆さんのおかげです。感謝! …そして午後から・・・
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2022年 臨床歯科を語る会
40余年の歴史のあるこの会が、7月1・2・3日の3日間のスケジュールで(2019年以来)3年ぶりに現地開催されました。数多ある学会の中でも、「歯をみて・口をみて・人をみて」の臨床姿勢ををこれでもかと追求している会はないだろうと思っています。決して流行りに惑わされず、派手ではない「地味な臨床を地道に」のコンセプトにも賛同しています。本来の歯科医療がそこにあるような気がしています。 私も開業以来この会に参加していますが、2018年から企画運営など任される実行委員の一人に任命され5年になります。開催までの準備も大変なのですが、当日の座長の進行役もなかなかの重圧です。・・・
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デジタル画像診断機器導入
ここ数年、アナログのパノラマレントゲン撮影機器の調子が悪く、画質が汚れて仕上がってくるようになっていました。さらにこれまで撮影した膨大な数のフィルム保管場所問題も起きていました。私自体はアナログは嫌いではないのですが、この2つの問題を解決すべく、今回CT撮影も可能なデジタルパノラマレントゲン撮影機器を導入しました。今後は被曝量の問題も含めて効率化が図られていくことでしょう。しかし経験上、便利になればなるほど機器が増えれば増えるほど、間違いなく故障が増えます。これは痛いほど実感しており、覚悟しなければなりません。 大きな範囲(口腔内全体)を撮影するパノラマ写真に・・・
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歯周治療による歯肉のクリーピング3〜補綴歯〜
前歯部の補綴(かぶせもの)は、装着した時が一番綺麗で、時間の経過とともに(特にむし歯というわけではないのですが)見栄えに問題が出てくるとよく言われます。それは歯肉が退縮していく(痩せる)ことから始まるのだと思うのですが、厚みの少ない日本人にはある程度仕方のないことなのかもしれません。 当院の補綴治療においても歯肉退縮は少なからずありますが、そんな中において、年月が経つごとに自然な感じになっていく症例も存在します。そのような症例は歯肉の退縮は見られず、むしろクリーピングが起きていることによりそう見えます。 歯周治療を行い、補綴を新しくやり直した、メインテ・・・