2022/07/18

お知らせ&院長のブログ

歯周治療による歯肉のクリーピング4 20年目にして…

 歯肉辺縁の発赤が目立つ歯肉炎の症例です。歯周病としては軽度の部類ですが、歯並びの関係でしょうか、右下犬歯の唇側歯肉は色調も他と異なっているので、おそらく歯肉はあるもののそこだけ骨の裏打ちがなく歯根が露出している裂開(dehiscence)の状態だと思われます(赤矢印)。案の定、スケーリング後その薄い歯肉は退縮してしまいました(緑矢印)。これ以上の退縮は避けたいため、歯磨きの際は、優しく歯肉を傷つけないような意識でとアドバイスさせていただきました。歯周病自体は軽度のため、年に一回のメインテナンスを継続していただいているのですが、約20年かけて当初の歯肉の位置に戻ってきたことがわかります(黄矢印)。アドバイスやメインテナンスを継続しくれたおかげなのですが、生体って面白いですね。